【連載記事】ニキシー管時計をつくる(その3)

時報回路 SVM7960C

【連載記事】ニキシー管時計をつくる(その2)では、ニキシー管時計に搭載する時報回路の試作と動作状況の確認を行なった。その結果、カウンター回路からのパルス信号では試作した時報回路が動作しない問題が浮上。具体的には、カウンター回路からのパルス幅がメロディICの規格値(t>15.6ms)を満たしていないことが問題であった。

そこで本記事では、メロディICを動作させるために十分なパルス幅が得られるように「単安定マルチバイブレータ」と呼ばれる回路を使ってパルスを調整した上で時報回路の試作、動作の確認を行なったので紹介する。

1. 回路図

上図が改良した回路図である。回路は(その2)の入力側に、単安定マルチバイブレータである74HC123を挿入した。カウンター回路からのトリガーパルスはC.O.から入力される。カウンター回路からの0時0分のトリガーパルスは時刻調整の際にも出力されてしまうため、時刻設定時はADJの入力をHからLとすることで時刻調整の際に時報が鳴動しないよう工夫した。

2. プリント基板での試作

以下に試作した時報回路(v.2)の実装後の外観写真を示す。前回と同様、時報にはワンショット動作タイプのSVM7962C0Tを使用した。

時報回路 v.2(表面)
時報回路 v.2(裏面)

3. 動作確認

以下に時報回路の動作状況を動画で示す。0時0分になると同時に時報回路が動作することが確認できた。右下のスピーカーがつながっている回路が時報回路である。(その2)では手動パルスのみでしか動作せず苦戦していたが、ようやく時計としての形が見えてきた。

単安定マルチバイブレータを付ける前後のパルス波形をオシロスコープで計測し、パルス幅を比較した。その際のパルス波形を下に示す。

元々のパルス幅は10μs程度だったが、単安定マルチバイブレータを通過したパルスは40ms程度までパルス幅が増えている。SVM7960シリーズの再生信号のパルスは t>15.6ms なので、メロディICを起動するに十分な長いパルス幅が得られていることが確認できた。

4. まとめと今後の予定

ニキシー管時計に搭載する時報回路の試作と動作状況の確認を行なったが、カウンター回路からのパルス信号ではメロディICの再生するに必要なパルス幅に満たないことがわかった。そこでメロディICを動作させるために十分なパルス幅(t>15.6ms)が得られるように「単安定マルチバイブレータ」と呼ばれる回路を使ってパルスを調整した上で時報回路の試作、動作の確認を行い、問題なく動作することが確認できた。

現状の回路では時刻設定時に0時0分を跨ぐと同様のパルスが発生し、時刻設定時にも時報回路が鳴動してしまう。そこで、次は計量モードと時刻設定モードの切り替えの際、時報回路のADJへHとLの信号を入力するようにマルチプレクサ回路の改良を行う予定である。

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